2022.07.29. 金 18:08
夏の水槽の水温調整に関するメモ③
さて、まずは前出の「パネル冷却方式」を自作することを計画してみたいのですが、その前に【重要】なことを忘れちゃぁ~いけませんね。
「水槽の水を1度下げるために必要なエネルギーの計算」をしておかなければ!
ハイ。まずは、ネット上の熱に関するページを探しまして・・・。
基本:物質の温度を上げるのに必要なエネルギーのことを熱量と言います。
1cc の水を 1度上げるためのエネルギーは 1カロリー。時間は関係ありません(まだ 笑)。
1カロリーは約4.2ジュール。時間は関係ありません(まだ 笑 しつこく)。
※ちなみに1J(ジュール)はイコール1N・m(ニュートンメータ)なんですって!
およよですよ、ニュートンメータってトルクを表すときに使われてる単位ですよね。へぇ~、同じなんだ~、なんか知らんがいいこと聴いた(笑)。だから”調べ物は楽すぃ!”
しかも、しかもですよ。「なぜ 1カロリーが 約4.2ジュールなの?」ってな疑問がわいてくるでしょ。これの回答は、
4.2J/cal は実験値です。法則性はありません。
物理学者ジュールが熱の仕事当量Jを詳細な実験により求め、1847年29歳のとき発表したのです。
っつーことらすい。いんや~、やっぱ”調べ物は楽すぃ!”
ジュールは「力学的エネルギー(運動エネルギーや位置エネルギーなど)」、「熱エネルギー」、「電気エネルギー」、「光エネルギー」、「化学エネルギー」、「核エネルギー」など、能力を表す単位としても用いられます。いんや~、ジュールさんすごいっす。
ではでは、熱量計算の公式などを使って、我が家の水槽(約7リットル)の水を1度下げるのに必要なエネルギーを計算してみましょう。
7000cc を 1度変化させるエネルギーは 7000 カロリー。これに 4.2 を乗算すると 29400 ジュール となります。
例えば室温30度で25度になるようなエネルギーは さらに5倍して 147000 ジュールですね。
ハイ、ここからは必要な電力量の計算です。時間が関係してきます。
まず、ワットは電力量の単位なので、ジュールとの関係を調べてみると、
J(ジュール)=W(ワット)× s(秒)
W(ワット)=J(ジュール)÷ s(秒)
ってなことになるので、1秒で水温を5度変化させる能力を換算すると、147000 ワットになります。
1秒で5度上げたり下げたりするにはすごい値!
ですので、1分間(60秒)とか、1時間(3600秒)で計算してみましょう。
1時間の場合:147000 ÷ 1時間(3600秒) で 40.83W
※ジュールはワットに時間(秒)を掛けて計算でき、1秒間のワット数がジュールとも言えます。本来ワットは、電力、仕事率 の単位でもあります。 他、時間則が入った熱量単位にWhがありますが、これは1Wで1時間消費した熱エネルギー量です。 これをジュールに換算すると1Wh=3600Jとなります。
12V駆動のペルチェ素子を使う場合、何アンペア出力できるものが必要になるかというと、
1〔W〕=1〔A〕× 1〔V〕 なので、40.83(W) = xA × 12V。
つまり x = 約3.4A となります。
だいたい市販の12V駆動ペルチェ素子は5Aから8Aくらいなので、1時間で5度変化させればいいのであれば、【机上計算上】、どれを買ってもOKですね。
が、ペルチェ素子の定格には電力量(ワット)とは別に冷却能力(ワット)の表示があります。だいたい電力量の 3/4 が冷却能力のようです。それも廃熱などによるロスがない場合と考えたほうがいいでしょう。実際には 1/2 かそれ以下になると思われます。これらを考慮すると、入手しやすい市販の 12V 駆動のペルチェ素子は だいたい3A から 8A くらいのものがありますが、例えば 6A のものなら1時間に5度の温度を変化させる能力は机上計算上はあるようです。また、放熱のロスの他に、水槽の水が室温から受けるエネルギーの影響もあり、実際に稼働させてみて実測値を得てそれを参考にするしかないでしょう。
もし冷却にパソコンの CPU クーラーを選ぶ場合には、定格の TDP【Thermal Design Power】 熱設計電力をみて判断しましょう。最近の CPU クーラーの TDP は 260W などという値のものもあります。例え能力の高い CPU クーラーを使用したとしても、クーラーをセットする配置を変えただけで能力は変わってくるはずで、水槽に極力影響を与えない配置、排気の方向も重要になります。
もし、1時間きっちりで5度冷えなくてもよいということで、例えば 6A を選択した場合はだいたい2時間くらいあれば5度くらいは冷えるんじゃないかな? ってな計算になりますが、まぁ、これはいい加減な予測ですね。12Vx6A=72W には、すべてロスがなければ、という非現実的な条件がつくようです。
物理はサ、とにかく実測値! これを重視しないといかんのだ。わかる?
「事件は会議室で起きてんぢゃねっス!」 ←スッス、スッス ウルサイ!! ンなろ!
と、なにやらわけがよりわかりにくくなったかもしれないけど、以上だ。
で、次はとりあえず必要な部品をリストアップしていこう。
– つづく –
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